Q.人事評価システムや働き方について教えてください。
A.3年ほど前から、グローバルで共通の評価システムを採用しています。簡単に言えば、面談などによるフィードバックを定期的に実施しながら、同時にプロジェクトで一緒になった人たちの評価も集め、総合して評価する仕組みです。さまざまな人と仕事することによって評価が集まるのは、本人の納得感にもつながると考えています。
コロナ禍以降の働き方の変化については、それぞれがもっとも生産性の上がる場所で働くことをベースに考えています。リモートワークになることで、通勤時間が減り、その分仕事とプライベートのバランスがとれ、より効率的に仕事ができるなどのメリットがあれば、そうした環境を継続していきたいと考えています。一方で、Face to faceでこそ新しいアイデアが出る、信頼関係を構築しやすいという方もいらっしゃいますから、順次、直接会う機会を増やしていくことも考えています。フルリモートが魅力的という方もいれば、オフィスにいた方がより早く、多くのコミュニケーションがとれるという方もいますから、今後の働き方はハイブリッドで対応していくことになるのではと感じています。
また、ダイバーシティに関する取り組みも積極的に行っています。例として、経営層であるパートナーやマネージングディレクターにおける女性の割合をこの3年で約1.5倍に(6%から9%)増やしており、管理職であるマネジャー層の女性も17%まで増加しましたが更に増やそうと取り組んでいます。
もちろん、改善していかなければいけない点もあります。たとえばお客様からいただく仕事が多くなると、どうしても優秀な人に仕事が集中してしまいます。そうした場合、多くの成果を出した人には賞与で報います。一方、仕事に多くの時間を費やすことのできない優秀な人でもクライアントに高い価値を提供できる方もいます。仕事の量にかかわらず、ワンランク上のレベルの仕事ができるかどうかで昇格が決まります。評価軸を2つ持つことで、全体的にバランスがとれるようにしていますが、まだ充分には浸透しきれていません。高いスキルを持った方が、その方のライフステージや希望に応じてパフォーマンスを発揮できるような環境作りに取り組んでいる最中です。